トクボ:スマートモニタリングで耐震技術の未来を切り拓く
- Mugen Links

- 10月6日
- 読了時間: 5分
スマート構造モニタリングと耐震技術の分野で革新的な取り組みを続けるトクボは、建設テクノロジーの新たな時代をリードしています。欧州委員会が支援し、サレルノ大学などの有力大学と共同で進める最新プロジェクト「ERIES(イーリーズ)」は、地震被害から建築物を守るための設計と監視のあり方を根本から変える試みです。
トクボは、2025年に日本で開催されるイノベーション・リーダーサミット2025に参加し、自社のビジョンと技術力を発信します。本記事では、トクボの技術がもたらす社会的意義、ERIESプロジェクトの成果、そして同イベントが示す未来への可能性を探ります。

スマートで強靭なインフラの実現へ
トクボの使命は、建築物に組み込まれたセンサー技術によって、構造の健全性をリアルタイムで可視化・解析することです。これは単なる建設技術の進化ではなく、災害に強い社会を実現するための「デジタルトランスフォーメーション」です。
特に地震のように突発的で破壊力の大きい災害においては、構造の異常を即座に把握することが、被害の最小化や早期復旧に直結します。トクボが開発したセンサー内蔵ボルトやねじ棒(スレッドロッド)は、構造部材の力の変化を精密に測定し、データとして送信。エンジニアや研究者はその情報をもとに、建物が揺れにどのように反応するかをリアルタイムで把握できます。
このような仕組みは、事故を未然に防ぐだけでなく、地震後の修復や安全確認を効率化するうえでも極めて重要です。地震多発地域では、こうしたデータ駆動型の安全管理が今後のインフラ整備に欠かせない存在となるでしょう。
ERIESプロジェクト:前例のない地震実験
ERIESプロジェクトは、トクボが以前に手掛けた「FREEDAMプロジェクト」で得た成果をさらに発展させたものです。欧州委員会の支援を受け、実験施設には3階建て・総重量40トンの鋼構造建物が設置され、その下には地震動を再現できる振動台が導入されています。
この実験棟には、トクボのセンサー内蔵ボルト24本とセンサー内蔵PTバー16本が組み込まれ、2つのゲートウェイを介して常時データを送信。特に地震時に弱点となりやすい接合部の挙動を高精度に計測し、構造全体の反応をリアルタイムで解析できるよう設計されています。
実験では、2009年のラクイラ地震や1994年のノースリッジ地震を含む複数の地震動を再現し、50回以上の加振試験(うち10回以上は最大想定地震レベル)を実施。その結果、構造的損傷が一切発生しなかったことが確認されました。これは、サレルノ大学が開発した自己復元機能付きの摩擦スライド接合部の設計が極めて有効であること、そしてトクボのセンサー技術が信頼性の高いデータを提供できることを証明しています。
イノベーション・リーダーサミット2025:新たな一歩

イノベーション・リーダーサミット(ILS)は、世界中の先進企業や研究機関、投資家、政策
立案者が集い、スマートインフラ・デジタル技術・サステナビリティの分野で革新を加速させる国際的フォーラムです。業界を超えた交流や共同開発の場として、グローバルな注目を集めています。
トクボにとってこのイベントは、世界のイノベーション関係者と直接つながり、自社の技術をより広く発信する絶好の機会です。特に日本は世界有数の地震多発国であり、耐震技術の需要が非常に高い市場。トクボのソリューションは、まさにこの地域でこそ真価を発揮すると言えるでしょう。
MUGEN LINKS:トクボと日本市場をつなぐ架け橋
日本におけるトクボの活動を支援するのが、ムゲン・リンクスです。当社は、トクボと日本の産業界・研究機関・自治体との間に有意義な連携を築くことを使命としています。
イノベーション・リーダーサミット2025をはじめとする主要イベントでの出展支援に加え、私たちは長期的なネットワーク構築を通じて、地震レジリエンス分野での国際協力を促進します。
トクボの革新的なセンサー技術を日本市場に紹介し、安全で持続可能な社会づくりに貢献していきます。
トクボがもたらす価値:共創への招待
トクボは単なる技術提供企業ではなく、未来のインフラを共に創るパートナーです。
実証済みのセンサー技術:過酷な環境下でも信頼性の高いデータを取得。構造の健全性を常時モニタリング可能。
研究との連携:ERIESプロジェクトを通じて、学術的知見と実験的検証を融合。高い技術的信頼性を確立。
即時性のある地震データ:災害時・災害後の判断を迅速かつ正確に行えるリアルタイム情報を提供。
柔軟なカスタマイズ:実験棟から商業施設まで、構造や規模に合わせてシステムを最適化。
サステナビリティへの貢献:被害の抑制と修繕コストの削減により、環境・経済の両面で持続可能な社会を支える。
修復から予測へ:データが導く新しい防災のかたち
都市化の進展と気候変動の影響により、地震リスクは今後も避けられません。トクボは、ERIESプロジェクトでの成果とセンサー技術、そして大学との強固なパートナーシップを通じて、「壊れた後に直す」から「壊れる前に守る」社会への転換を支えています。
今後も実験プログラムの継続と実環境での導入を進めることで、トクボはスマートインフラの新たな基準を築いていくでしょう。これは、地震に強い社会を実現するための確かな一歩であり、協業を模索する企業にとっても新たなビジネスチャンスとなります。
より安全な未来をともに築くために
トクボは、先進的なセンサー技術と確かな研究力によって、地震レジリエンスという社会的課題に真正面から挑んでいます。ERIESプロジェクトで示された成果は、技術力だけでなく、未来志向のビジョンの証でもあります。
イノベーション・リーダーサミット2025への参加は、単なる展示の場ではなく、地震安全の未来を共に創るための招待状です。Mugen Linksの支援のもと、トクボは日本という世界有数の耐震技術市場で、さらなる可能性を切り拓こうとしています。
今こそ、トクボとともに「より安全で持続可能な社会」を築く第一歩を踏み出すときです。















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